利部志穂 < 反復運動 エリヤの休息 The Statue for Suicides >  KAGABU Shiho exhibition 2022.6.23-7.17

photo Hayato Wakabayashi

反復運動 エリヤの休息    The Statue for Suicides

「彼はエニシダの木の陰に座り、自分の死を願って言った。

『主よ、もう十分です。私のいのちを取ってください。私は父祖たちにまさっていないから』」

(列王記第一19:4)

旧約聖書に登場する様々な奇跡を起こした預言者エリヤ。

神に深く愛され、神の最も近い存在の1人として描かれていた彼ですが、

ある時、様々な仕事の苦難から自らの死を望んでいました。

そこで少しの間、休息をとるように。神から告げられます。

人間の身体や、脳は、反復運動、周期運動の中で、短時間のインターバルを置くことで、

その数十時間後の運動効率や、学習効果が格段に上がるとされています。

震災、COVID‑19、ウクライナ戦争や、昏迷が続く時代の中で。

私が、目の前の、近くの人々、世界や、自分自身のために。

今、一つの像を作るとしたら。何ができるだろうか。

ひとときの休息をとることで、エリヤは死からはるか遠く離れて、

最期は、竜巻となって、天へ登って行きました。

2022.5.30

利部志穂