北川 聡 展 KITAGAWA Satoru Exhibition 2017.5.11-5.28


展示風景
 
数年前から私は木をドローイングのモチーフとして描いている。ありふれていて平凡なモチーフであることが大きな理由のひとつだが、木の形と絵の形、森を形成していくその植生と絵の自然なでき方の間にはどこか共通したものがあることを感じている。
家の近くの木が伐られた時、見慣れた風景の中から、木そのものが無くなったことよりも、樹下やその周囲にあった情感を伴った空間の気配が失われ、このスペースはこんなに薄っぺらだったかと驚きがあった。鎮守の森のような信仰の対象になる濃密な場でなく住宅街に立つ一本の木にも、光を増幅させ、陰影をつくり、風を現し、空間に彩りを与える力があるからだろうか。
大地に根を張る巨木ではない私の画面の中の頼りない幹や枝や葉は、刻々と変化しながら上下左右に切れていく。(2017.5 北川聡)
 


展示風景
 

untitled 2017 綿布、木炭、墨  h227xw364cm
 

untitled 2017 綿布、木炭、墨  h227xw364cm
  

untitled 2017 綿布、木炭、墨  h227xw182cm
 
 
(左)景色・森1 2017 紙、水彩、色鉛筆  h19xw31cm
(右)景色・森2 2017 紙、水彩、色鉛筆  h19xw31cm
 
 
(左)景色・森4 2017 紙、水彩、色鉛筆  h19xw31cm
(右)景色・森5 2017 紙、水彩、色鉛筆  h19xw31cm
 

景色・森3 2017 紙、水彩、色鉛筆  h21xw26cm
 
 
(左)景色・木1 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm
(右)景色・木2 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm
 
 
(左)景色・木3 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm
(右)景色・木4 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm
 
 
(左)景色・木5 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm
(右)景色・木6 2017 紙、水彩、鉛筆  h32.5xw23cm