風景の中で惹かれるものは絵具を塗らず、白く抜く。なぜそれらを白く抜くのかというと、そこに絵具を塗る必要性を感じないからである。それはものが形としてあるのではなく、空間が形を作っている感覚、つまりものの周りの空間を十分に感じているからなのではないかと考えている。
ものがどのようにあるのか、形作られるのか、そして私がどのようにしてそれらを認識するのか。 一連の作業を繰り返すことによって確かめ続けていきたい。
西川絵里